日本酒は使用原料の違い、精米歩合の違い、製法等によって大きく 特定名称酒と普通酒に分けられます。
特定名称酒は原料、製造方法などの違いによって8種類に分類された特定名称の清酒のことです。
日本酒の種類が何種類あるかしっかり理解している人はどれくらいいるでしょうか。
もちろん酒造関連の人や日本酒に非常に詳しい人は知っているかもしれませんが、普通にはなかなか全てを把握することは難しいくらい種類が多く複雑です。
これから紹介していきますが、特定名称酒やタイプ分類されていたり、絞り方などで様々な種類にわかれており、味も辛口から甘口まであり同じ辛口でも全く違う味がするので呑み比べをすると楽しいという一面もあります。
最初は種類が多すぎて、どれが良いかわかりずらいですがその分色々な中から自分の好みを探すという楽しみもあります。
吟醸造りは、よく磨いたお米を10度前後の低温で1ヶ月近い時間をかけて発酵させる製法です。低温で発酵することで、香り成分がもろみに閉じ込められます。
しかし、温度が低すぎると蒸米が溶けにくくなり、麹や酵母の活動がおさえられ、味成分が少なくなってしまいます。
そのため、杜氏や醸造責任者が慎重に工程を管理して、香りと味わいを調整する必要があるのです。
時間と手間をかけて造られたお酒は、「吟醸香」と呼ばれるフルーティーな香りがたちのぼる吟醸酒になります。
大吟醸酒、吟醸酒の違いは精米割合の違いにあります。大吟醸は50%以下、吟醸酒は60%以下と定められています。
「特別純米酒」とは文字通り、特別な製法で造られた純米酒です。
特別な製法と定義されていますが、実はその製法に明確な基準はありません。
代表的なものには「長期低温熟成」「木槽しぼり(新酒をしぼる際に、木製のしぼり機を使用する)」などがあります。
また、原料の米が「有機米のみ使用」、「山田錦100%使用」といった場合でも、特別な製法として認められています。
「特別な製法」は酒造の裁量に任されている分、その酒造の特徴が出やすい面があります。また、特別純米酒と名乗るには、なぜ「特別」なのかが分かるようにラベルに表示しなければなりません。
特別純米酒を見つけた際にはラベルに注目してみると、その酒造がどのようなことに力を入れているのかが分かり、お酒選びの参考になるでしょう。
純米酒には精米割合の制限はありません。
純米酒に近い香りと風味を持ち、しかも純米よりも淡麗でまろやかな日本酒です。
米の外側を3割以上(精米歩合70%以下)に削った白米を原料に用いて造ります。
4割以上(精米歩合60%以下)に削った白米を用いるものは「特別本醸造酒」と表示しています。
味のバランスを整えるために用いる醸造アルコールの添加量は、原料に用いる白米の総重量の10%未満と、普通酒に比べ少ない量となっています。
純米大吟醸酒とは、精米歩合50%以下の白米、米麹、水を原料として作られており、吟醸香と呼ばれる独特な香りを帯び、綺麗な色合いのものを純米大吟醸と呼びます。
吟醸作りと呼ばれる造り方で比較的値段が高めになっているものが多い。
醸造アルコールを使った大吟醸酒よりも香りは穏やかで、優しい米の甘みを感じることができます。
またずっしりとしたコクのある味わいも大吟醸との違いです。
純米大吟醸酒の香りを楽しむためには常温よりやや冷やした10度くらいの温度で飲むのが最適と言われています。
また、純米大吟醸酒は日本酒の蔵にとって一番力の入れている商品ですので、その蔵の癖が一番良く現われます。
大吟醸酒とは、精米歩合が50%以下の白米、米麹、水と醸造アルコールを原料として作られており、特徴的な香味と色沢が良好なものをこう呼びます。
醸造アルコールを使うことには理由があり、増量のためではなく、発行中の酵母に影響を与えて美味しい酒造りを行うためです。
吟醸造りではあるのですが、さらに徹底させて醸していますので、より一層華やかな香りが立ち、さらりと澄んだ酒質が楽しめます。
大吟醸酒はその香りが特徴的ですので、燗より冷酒でこそその美味しさを楽しむことができます。
純米吟醸酒とは、精米歩合が60%以下の白米、米麹、水を原料として作られた吟醸酒です。
また精米歩合が義務付けられており、お酒としての品質に違いが出ないものもあります。
香り、色合いが特に良好なものをこう呼びます。
低温で発酵させる吟醸造りで造られており、華やかな吟醸香、綺麗な酒質が特徴のお酒です。
純米吟醸酒は10℃前後の温度帯で香りを最大限に引き出し、ゆっくりと香りを楽しむ呑み方がおすすめの呑み方です。
最初の一杯はお酒のみで味わいをしっかりと楽しんでいただきたい逸品ぞろいです。
吟醸酒とは、精米歩合が60%以下の白米、米麹、水と醸造アルコールを原料として製造されているものです。
醸造アルコールを使う目的は、量を増やすためではなく旨味を出すためですので添加量は少ないです。
低温でじっくりと時間をかけて発酵させる吟醸造りと呼ばれる製法で作られたお酒です。
そのため、飲み口は非常に軽く、吟醸香というフルーティな香りが特徴的で、蔵元のタイプによって違いますが、基本的には適度に冷やして飲むとその香りを楽しむことができます。
特別純米酒とは、精米歩合が60%以下の白米、米麹、水を原料として製造されている、または特殊な造り方をした純米酒のことです。
原材料の種類によって質に差が出ることがあり、個性的な香りと綺麗な色が出ているものを特別純米酒と呼びます。
純米酒と違う点としては、精米歩合に関する規定があることです。
そして、精米歩合が60%以上の場合でも、酒造好適米(酒税法で規定されている酒造に適した品種)を50%以上使ったものや特別な製法を使ったもの(長期発酵や特別な搾り方など)も特別純米酒と名乗ることができます。
純米酒とは、米、米麹、水を原料として作られており精米歩合を規定するルールはなく、日本に昔からあるお酒です。
また純米醸造酒ともいい、濃厚な味のタイプが多いことも特徴です。
原料米の精白度合いの高低によって味に違いが出ます。
米の旨みやコクがあり、そのため濃厚な味のタイプが多いということになります。
燗に向いているものが多く、味わいとしてどっしりとしているため、本格派の日本酒ファンから高い人気を得ています。
また純米酒は酸度がある程度あるものが多く燗をしても苦味がでにくいという特徴があります。
酸度が強ければ辛口に感じ、その数値が低ければ甘口に感じることもあります。
特別本醸造酒とは、精米歩合が60%以下の白米、米麹、水と醸造アルコールを原料として作られているもので、香りと色沢が特に良好です。
また、精米歩合が60%以上でも、酒造好適米を50%以上使ったものや特殊な造り方で造ったもの(長期発酵や特別な絞り方など)も特別本醸造酒と名乗ることができます。
味は、まろやかな日本酒で純米よりも端麗、純米酒に近い香りと風味を持っています。
特徴として、白米の総重量の10%未満までしか醸造アルコールを使わないと決まっているため、バランスが整ったお酒でまろやかな口当たりです。
本醸造酒とは、精米歩合が70%以下の白米、米麹、水と醸造アルコールを原料として作られているもので、醸造用アルコールの追加量は、原料米1トンに対して、120リットル以下です。
本造りや、本仕込みと呼ばれることもあります。
すっきりした辛口になる場合が多く、日本酒の一般的なタイプと言えます。また燗に向いているものが多いです。本醸造酒は燗にしても美味しいですし、冷やしても美味しいタイプもあります。
基本的には吟醸酒と純米酒の間でサラサラしすぎているわけでなく、それほどコクが強いわけでもないといった中間のバランスの取れた味わいがあります。
しかし、蔵元によって同じ本醸造酒でも味わいに大きな違いがあるので一概にはいえません。
「醸造アルコール」が添加された日本酒は、安物、質が悪いなど、間違ったイメージを持たれがちです。
「醸造アルコール」についての誤解を解いて、その役割を解説するとともに、おいしい銘柄をご紹介したいと思います。
醸造アルコールとは、食用に用いられるアルコールのこと。化学薬品などではなく、植物由来のもので、主にサトウキビを原料としたお酒です。
ほぼ100%の純度のアルコールですが、清酒に加えられる際には30%程度の度数に調整されています。
醸造アルコールは香りや味がほとんどないため、日本酒の風味をじゃますることなく添加をすることができるんです。
アルコールを添加しないお酒がある一方で、なぜわざわざ醸造アルコールを添加する必要があるのでしょうか。 それは、添加によって得られるメリットがあるためです。
●飲み口がスッキリ・軽快・爽やかになる
醸造アルコールを添加した日本酒は、スッキリとした、爽やかな飲み口のものが多いです。
日本酒に含まれる糖分や酸による雑味の部分を、アルコールが抑える効果があるためとされています。
アルコールを加えたお酒は、いわゆる辛口のものが多いのですが、それはアルコール分30%ほどの醸造アルコールをもろみに加えると、日本酒度が必然的に高くなるためなんです。
ただし、辛く感じるか甘く感じるかは他の要素とのバランスもあるので、日本酒度が高いからといって、一概に辛口というわけではありません。
●フルーティーな香が際立つ
この香りは「吟醸香」と呼ばれ、醪の中に含まれる成分で構成されています。 この成分はアルコールには溶けますが、水には溶けません。
醪を搾って酒粕と液体を分離する際、アルコール度数が低いと、香りの成分が液体に溶け出さず、酒粕に残ってしまいます。
高濃度のアルコールを加えることで、香りの成分をお酒に溶け込ませることができるのです。
鑑評会用のお酒は、アルコール添加された大吟醸酒が多いのも、この理由が大きいのです。
●雑菌やカビなどの繁殖を防ぐ
お酒は品質管理をしっかりしないと、雑菌が増えたりカビが繁殖したりします。
その腐敗を防ぐ目的で、アルコールを添加するのです。
この方法はまだ日本酒の衛生管理が難しかった江戸時代から行われていました。当時は現在のような醸造アルコールではなく、焼酎が使用されていました。
鮎正宗 特選大吟醸、大吟醸「鮎」
最も権威ある全国新酒鑑評会において何度も金賞を受賞するお酒ですが、アルコールが添加されています。
華やかな香りとまろやかな舌触り、豊かな味わいが特徴です。
月桂冠 大吟醸「京の輝き」
より京都らしさを出すために京都府の威信をかけて作り出された酒米「京の輝き」と伏見の地下水を使って醸し出されたうまみのある辛口大吟醸です。
味もさることながら大吟醸でありながらその価格は純米酒並みの最高のコストパフォーマンス。
浦霞 本仕込 本醸造酒
飲み飽きしない爽やかな香気と、やわらかな味わいと端正なキレ。
精米歩合 65%
アルコール分 15度
日本酒度 +1~+2
酸度 1.2
菊水辛口 本醸造酒
元祖 新潟の辛口酒
冴えた辛口の中に、しっかりとした旨味があり、どんな味わいの料理も引き立てる飲み飽きしない食中酒
精米歩合 70%
アルコール 15度